スマホ姿勢が原因で起こる首こりには注意を!

女性に対して、今体のどこが辛いですかと質問すると、10年ほど前なら腰痛が7割で首こりが3割だったのですが、腰痛の比率が年々減少して数年前には首のこりが7割と逆転しているのです。

 

そして、3年ほど前になると腰痛はごくわずかで、首のこりを訴える人が何と98%という圧倒的な数字になっているのです。

 

これは、腰痛が改善されて症状を感じなくなったというわけではなくて、体は最も辛い個所に意識を集中させるようにできているからなのです。

 

つまり、2番目や3番目の痛みとして腰痛を感じていても、首のこりが悪化することで1番になっている結果なのです。

 

では、なぜここ数年間で首のこりが辛い症状の1番になったのかというと、スマホ姿勢が大きな原因と考えられます。

 

 

 

スマホの見すぎは要注意!

これまで悪い姿勢と言われていたパソコン姿勢ですが、まだ腕や上体を動かす余地があったのですが、スマホ姿勢では目はおろか顔さえ動かさずに動いているのは人差し指1本だけという状態です。

 

このような姿勢でいると頭蓋骨と頸椎の境目となる後頭窩がカチカチにこり固まってしまいます。

 

また、首の後ろの僧帽筋や頸板状筋、さらに背骨に沿う脊柱起立筋といった筋肉は、前に傾いた頭の重さで引き伸ばされ悲鳴を上げてしまいます。

 

通常これらの筋肉は頭が真っすぐ乗っていて適度に収縮できるものなので、強く引っ張られっぱなしになっていると、損傷や炎症を起こして首を動かせなくなります。

 

そんな状態になっているのにもかかわらず何時間もスマホを操作している人がいますし、最近ではLINEで既読スルーをしてはいけないと、トイレやお風呂にまでスマホを持ち込むという人も少なくないのです。

 

このようなことからも、首こりが辛い症状の1番になった原因が、スマホ姿勢にあるというのが理解できたことでしょう。

 

 

 

それからスマホで凝り固まる後頭窩には、自律神経でリラックスに関わる副交感神経を代表する迷走神経が走っています。

 

この迷走神経は、後頭窩を通り首から胸部・腹部のほとんどの内臓をはじめ、皮膚や血管など全身の広いエリアの働きを司る重要な神経なのです。

 

その為、スマホ姿勢で後頭窩が歪むと迷走神経が圧迫されて、その機能を邪魔して正常に働かなくなります。

 

また、首に歪みが生じると体の前後左右などのバランスを保とうとすることから、骨盤にも連動して歪みを起こしてしまいます。

 

その結果、骨盤の中にある重要な副交感神経の骨盤内臓神経の働きが妨害されて、腸・子宮・卵巣などに影響を与えてしまいます。

 

その為、月経不順・便秘・むくみ・冷えなどの不調がさらに悪化してしまうのです。

 

 

 

しっかり首肩をほぐそう!

このように首や腰の凝りや歪みが副交感神経の働きを邪魔していると考えられるのです。

 

実は、首のこりをほぐして頸椎を正常な状態にすると、それにより顔のくすみが消えますし、冷え切っていた手がぽかぽかになります。

 

また、胃もたれや月経痛・頭痛・目の疲れなどの症状も改善されて楽になるのが分かっているのです。

 

このことからもスマホ姿勢を改善して首のこりを解消することを心掛けることが、とても重要なことと理解できることでしょう。